旧・無印吉澤

昔はてなダイアリーに書いていた記事のアーカイブです

開発や設定が容易なIPv6でネット家電の離陸は間近(INTERNET Watch)

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2004/02/17/2123.html

昨年末から、IPv6 Summitは技術メインのIPv6 Technical SummitとビジネスメインのIPv6 Business Summitに分かれて開催されるようになったそうです。この記事はビジネスメインの方のIPv6 Business Summit 2004でのパネルディスカッションのレポートで、中盤でMSの人がTeredoについて語っています。

及川氏は昨年から同社が提供を開始しているインスタントメッセンジャー「3゜(Three Degrees)」を例に挙げた。このソフトでは同社が開発した「Teredo」をIPv6トンネリング技術として利用してユーザー間でP2P接続を行なうが、実際に同ソフトを提供して数カ月間状況を見守った結果として、「Teredoサーバー(Teredoで接続を開始する際に仲介役となるサーバー)は接続開始時にしか関与しないため、サーバー負荷は思ったほど高くない」と述べた。ただし及川氏によれば、「NATの種類によってはTeredoでもNAT越えができない場合がある」とのことで、できれば早期にネイティブなIPv6環境に移行できることが望ましいとの意向を示した。

及川氏は、「よく『IPv6はまだ市場がないので対応しても仕方ない』というような声を聞くが、新たにIPv6対応の製品を作るのではなく、今ある製品をIPv6“にも”対応させることが重要だ」と語り、そのひとつの方法としてTeredoのような技術をもっと積極的に活用すべきではないかとの意見を語り、丸田氏などもそれに同意した。

この件に関して、Microsoftが正しい見解を持っていることを再確認。今ある製品をIPv6にも対応させるというのは、IPv4/IPv6デュアルスタックの世界からいずれIPv6 onlyの世界へ移行するという長期目標にも合致しています。TeredoIPv4/IPv6デュアルスタックのノード(Windows XPパソコン等)を持っているけれど、NATのせいでネットワーク的にそれを活用できないユーザを救済するわけですからね。

あと、同イベントで展示されていた試作品にいろいろ面白そうなものがあったようなのでメモ。

タカラ、IPv6対応の“糸電話”を開発(INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2004/02/17/2121.html