旧・無印吉澤

昔はてなダイアリーに書いていた記事のアーカイブです

梅田望夫・英語で読むITトレンド:全授業教材を無料公開するMIT流オンライン教育の根拠(CNET Japan)

http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/001009.html?tag=nl

この記事を見て真っ先にWIDE ProjectのSOI(School on the Internet)を思い出しましたが、それとは大分思想が異なっているという印象を受けました。特に、梅田さんが過去に書かれた記事の一文がそれをよく表しているかと。

梅田望夫・英語で読むITトレンド:MITの試みはノーベル賞に値する?(CNET Japan)
http://blog.japan.cnet.com/umeda/archives/000656.html

オープンコースウェアの成功は、それぞれのコースを支援するオンラインコミュニティが勃興するかどうかにかかっている」という認識は素晴らしい。オープンコースウェアのコース1つ1つに、オンラインコミュニティができれば、わからない箇所をリアルタイムで確認しながら勉強したり、ネット上でどこかの誰かと共同で課題に取り組むことだってできるだろう。そうなれば、リアルMITでの教育に限りなく近い環境がネット上で実現する。まさにオープンソースによるソフトウェア開発の高等教育版。MITはそういうことが実現するためのプラットフォームを提供しようということなのである。

OpenCourseWareオープンソース運動に影響された思想によって、教育というもの自体をencourageしようとしている。一方、(これはあくまで印象ですが)SOIはまず動画配信ありきで遠隔授業の仕組みを研究しているだけという気がします。

僕自身、1999年のSOI開始当初に講義を受講してみたことがあるのですが、動画主体で資料はパワーポイントのみという授業形態についていけず、結局講義を3回分ほど見ただけで終わった記憶があります。ADSLも普及していない当時、56kbpsモデムで講義のダウンロード(速度の関係でストリーミングではまともに再生できないから)にどれだけ時間がかかったことか! 内容的に音声だけでまかなえる講義も多かったと思うのですが、その辺は教育が目的ではなかったと考えれば納得できます。

そういう意味で、質とか量とかで比較する以前にOpenCourseWareとSOIは決定的に異なっていたんだな……と今更思いました。(自分からSOIを取り上げておいて、なんだかマッチポンプな気もしますが……)

以上、テレホーダイ世代の恨み言の方が長くなってしまった今日の日記でした。

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ところで、OpenCourseWareに関する日本語のコミュニティか、そこまで行かなくても何か(出来れば短時間で読める)オススメの講義を紹介しているサイトとかあったら便利なような……。