旧・無印吉澤

昔はてなダイアリーに書いていた記事のアーカイブです

ケータイとネットが生み出す「スマートモブズ(賢い群衆)」って何だ?(CNET Japan)

http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20060687,00.htm

同講演についての他誌の記事:「モバイル・ネットが社会とメディアに変革をもたらす」――ハワード・ラインゴールド氏が語る「Smart Mobs」とは

http://it.nikkei.co.jp/it/njh/zensen.cfm?i=20030827c9000c9

話自体はそれほど目新しいものでもなく、最近の面白げな話題の総括という感じです。

今後、RFIDなどの無線通信機能を持つセンサーが環境の中に浸透し、増殖することで、人々は現実世界での行動とネットの世界でのそれとを、意図する/意図しないに関係なくリンクできるようになる。企業や政府は、これらの情報を使って人々を追跡し、消費活動を誘引したり、行動を管理しようとしたりする可能性がある。

現実世界とネットの世界がリンクするとして、そのキラーアプリ的なものは一体どんなものなんでしょう? やっぱりRFID? でも、そういう現実世界とネットのリンクという目的にRFIDを使うのはどうなんでしょう? 現実世界にはネットの世界に対するポインタとしてのRFIDタグが撒かれて、ユーザは町を歩きながらそれを拾うというのは……個人的にはどうも二度手間のような気がしてなりません。

というのも、RFIDタグのような形あるものを直接現実世界に撒かなくても「現実世界のこの位置にこの情報を置く」ようなことをマッピング出来れば十分なんじゃないかと思うんですよね。もちろん、そんなデータベースをネット上で分散管理するのは大変なのはわかるんですが、一度ネット上に載せてしまえば自分で歩き回ってRFIDを拾う必要がない分、「北海道の人間が仮想的に渋谷をウロウロして情報を集める」なんてことも可能になって良いと思うんですが。

ただ、問題は現在のGPS等による位置情報の精度で、専用の機材(ココセコムとか)ならかなりイケるらしいですが、普通の携帯電話に載せるにはまだきついかと。あとは、GPSのようなものだと、建物の中の位置(何階にいるのか)とかが取れない。だから僕はむしろ位置座標が登録されたRFIDタグを満遍なくばらまいて、ユーザはPIDFのセンサから取得した(つまり自己申告の)座標を元にネット上から情報を検索させる。そうすると、前述の北海道の人の例みたいに自分で公開する位置情報を操作することになるわけだから、GPSで気にされがちなプライバシーの問題とかにもひっかからずに良いのではないか……とか思ってるんですけどね。難しいかなぁ。